学生
上人は、大正3年3月17日、北海道江差の近く、現在の乙部町元和で生まれました。父親は漁師でした。母親は大変信仰深い方で、その願いで、小学校2年の時、近くの本昭寺浅野本淳師に預けられました。やがて、浅野師より本隆の僧名を授けられ、得度しました。
昭和4年、15歳、上京して、池上本門寺に入りました。修行のかたわら池上学林に学び、やがて立正大学の仏教学部に進みました。当時、本門寺の修行僧は、大学に通えませんでしたので、塔頭の照栄院に移り、大学に通いました。照栄院住職の石川日教上人は、その時、池上本門寺の監督でした。日教上人は、乙部の浅野上人の願いを入れて、田中上人を自分の弟子としました。