表紙 > 住職より > 平成29年3月
三月十一日、東日本大震災の第七回忌でした。
震災後、ご縁を頂いて以来お世話になっている岩手県釜石市の仙寿院様での
第七回忌慰霊法要に参列させて頂きました。
法要で、仙寿院の芝﨑恵應上人がお読みになられた回向を記させて頂きます。
津波で亡くなられた方々と、その海と共に復興の道を歩むご遺族に対する回向です。
「上来謹んで大曼荼羅御本尊の宝前に於いて
東日本大震災第七回忌慰霊法要を献修し奉る。
此処に 遺族並びに行政関係者等 一会の大衆相い集い
恭しく大乗妙典を読誦し 以て殉難者の精霊に回向し奉る。
この功徳を以ては 東日本大震災殉難物故者の精霊
殊には身元不明者並びに行方不明者の精霊
更には震災により病を得て没する所の精霊
坐宝蓮華 成等正覚 妙法経力 即身成佛ならしめ給え。
別しては殉職せる尊き精霊
自衛官 警察官 消防吏員並びに消防団員 行政職員等各々の精霊
以佛教門 出三界苦 怖畏険道 得涅槃楽。
殊には当山檀信徒物故者の精霊
断迷開悟 離苦得楽 出離生死 証大菩提。
余計の功徳を以ては 大震災横死の生類一切の霊位
如是生類 発菩提心 一切衆生 悉有仏性。
霊也の姿を偲びつつ 一会の大衆集いて第七回忌の追善回向を修し奉る。
生ける者すべてをいるる仏の心は海より広し。
福聚無量の仏法の海に霊位は既に安らぎて 光のさざ波静かなり。
霊位は仏の懐に抱かれて 迷い苦しみも永久に無く
無垢清浄の光に照らされて 霊山浄土の楽を味わうべし。
愛別離苦の悲しみも浄土再会の喜びに変わる日こそあるべしと祈りつつ
至心に回向し奉る
願以此功徳 普及於一切 我等与衆生 皆倶成仏道
乃至法界 平等利益 南無妙法蓮華経」
石川龍彦