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隠居からの手紙

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天変地異

今年は変な年でした。雨の降らない夏、異様に長い秋の雨、次々に上陸する台風、そして、新潟での地震。天変地異と言うにふさわしい年でした。被害に遭われた方々の困難はいかばかりのもがありましょう。昔なら、凶作、飢餓、社会不安、日本全体が大変な事になっていたでしょう。そうならなかったのは、現代の日本の社会基盤が、色々批判があるにしても、根本のところで、しっかりしていたからだと思います。

  日蓮聖人の生きた、鎌倉時代はそうではありませんでした。天災が直接社会に酷い影響を与えました。日蓮聖人は、天災の原因も、天災の結果も、共に、「仏の正しい教えを人々が信じないからだ」と考えられました。   現代に生きる我々には、天災が起こるのは仏の教えを守らないからだと言われても、俄に、納得できません。世界に対する視野が広がっている現代では、仏教を信じる人のいない国々で、しょっちゅう、天災が起こっているわけではないことを知っています。

  しかし、天災の結果は、仏教を正しく信じることにより変える事が出来ます。つまり、「この世は変化して止まないし、人間は、しばしば、その変化に影響を及ぼすことが出来ない。しかし、だからといって、自己の救済のみに逃避してはならない。この世の無常を知った上で、積極的に他を救済しようとするとき、自然に自己の悟りが得られる。」

  日蓮聖人の批判は、乱れた世に背を向けて、仏の世界に自己を逃避させる人々に向かったものでした。

平成16年11月
石川恒彦

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