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隠居からの手紙

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定時運行

 JR福知山線の、尼崎における事故は、死者107人という大惨事でした。直接の原因は、直前の駅で、電車をオーバーランさせてしまった運転手が、1分半の遅れを取り戻そうとして、急なカ-ブでスピードを出しすぎてしまったことにあるようです。

 メディアの論調は、諸外国では、1分半の遅れなど遅れに入らない、あまりに定時運行にこだわる、日本の交通機関の文化に問題がある、というのが主流です。

  果たして定時運行に問題があるのでしょうか。私は、正確な鉄道は日本の誇るべき文化の一つだと思います。想像するに、問題は、定時運行を、あまりに運転手個人の能力と責任に依存していることにあります。安全装置をもっと充実させるべきだという主張もあります。それも必要でしょう。しかし、もっと必要なのは、この会社の組織運営を、全体として、安全運転と定時運行に相応しいものにすることです。つまり、第一線の運転手が、身体的にも、精神的にも、限界いっぱいで働かなくても、安全で正確な鉄道運行が出来るような体制が大切だと思うのです。

  失敗した時の見せしめ教育、この路線のこの時間は1分程度の遅れはよくあったという事実、あるいは事故の時、たまたま、乗り合わせた二人の運転手が、自分の仕事に遅れてはいけないと、救助をせずに職場に直行したという話、等々、私の想像を裏付ける証拠ではないでしょうか。

平成17年5月
石川恒彦

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