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隠居からの手紙

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特異な国

日本がどんどん普通の国に近づいています。イラクに派兵しました。ミサイル防衛を始めました。武器輸出禁止も非核三原則も危なくなっています。

  日本は特異な国です。仕掛けた戦争に負けた結果、武器を捨てて、経済一本で行くことにしました。ここには、国土防衛はアメリカが責任を持つという暗黙の了解があったのでしょう。この体制はうまくいきました。日本は世界屈指の豊かな国になりましたし、アメリカは超大国といわれるようになりました。日本の安全を脅かすと考えられていた、共産主義諸国は消滅したり、変質しました。

  おかしな事に、成功がこの体制に疑問を呼びました。自国だけ平和と繁栄を楽しんでいる。一国平和主義だというのです。そこで、世界に貢献できる軍事力と制度の整備が現下の国の目標になっています。

  果たしてこれは正しい路線の変更なのでしょうか。軍事以外に日本が世界に貢献できる道はいくらでもあります。大切なのは日本は軍事力は使えないと、毅然と態度を表明することです。海外で軍事力を使ってみたいという、一部の人の潜在的願望が、日本の態度をあやふやにし、それがとりもなおさず、世界から侮られる原因になっているように見えます。

  日本が外国を侵略するとは誰も考えていないでしょう。また、近隣諸国が日本を属国化しようと考えることはないでしょう。しかし、国内事情から中国や北朝鮮が日本を攻撃することは充分考えられます。だからといって、日本が軍備を充実させれば、その分、近隣諸国も軍備拡大に努力するでしょうから、日本の安全はそれほど高まりません。軍隊があれば、気分として、少し安全に見えるだけです。

  本当は、普通の国などというものはありません。一つ一つの国が違う性格を持っています。日本は一国平和主義という特異な国なのだと、勇気を持って進むべきです。

 先制攻撃を受けることはやむを得ません。しかし、日本は屈服しないという気概を持たなければなりません。危険を承知で一国平和路線を進む日本は、軍事大国以上の尊敬を世界から得るでしょう。

 

平成17月1月
石川恒彦

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